金津流獅子躍の演目

礼庭(れいにわ):全ての踊りの基本になる

「一番庭」とも呼ばれる最も儀札的な踊りで、神事芸能である故に五穀豊穣・悪魔降伏・国家安穏等を祈願する祈りの踊りです。
 静と動の動きは全ての演目に通じています。
礼庭の演舞画像など

島霧(しまぎり):シシの生活に見る情緒あふれる様子

札庭に次ぐ儀礼的な踊りですが、まったく異なる太鼓調子と所作で踊られます。遊び戯れる中で小競り合いが始まったかと思えば、また規律を正し遊び戯れます。
島霧の演舞画像など

切り返し(きりかえし):動の力強さが映える

鹿踊りの動きは静と動・緩急の繰り返しでその良さが映えますが、この演目は3人の「中山狂い」で盛り上がり、行ったり来たり飛んだり跳ねたりして最も躍動感溢れる踊りです。
 礼庭・島霧と共に儀礼的な踊りとされています。
切り返しの演舞画像など

案山子躍(かかしおどり):静寂の距離感

一群の鹿が人里に下りてくると、案山子に遭遇します。見知らぬ物に警戒しつつ、代わる代わる様子を見に行きます。鹿たちに危害が及ばない案山子であることに安堵し、再び遊び戯れる鹿の情景を描写したものです。
 警戒しながら案山子の様子を覗き見る細かな仕草や不安で寄り添う鹿たちの所作が特徴です。
案山子躍の演舞画像など

雌鹿隠し(めじしかくし):舞台演劇の様な

鹿の群れが遊び戯れている中、雌鹿を隠されてしまいます。雄鹿は探し回り二頭の鹿の仕業であることに気が付きます。取り戻そうと試みますが二頭の鹿に抵抗されて中々取り戻せません。
 雄鹿は応援を頼み何とか取り戻すことができたという情景と細かな所作による踊りです。
雌鹿隠しの演舞画像など

鉄砲躍(てっぽうおどり):唄に酔いしれる

遊び戯れる鹿の一群に、忍び寄る猟師(山立)の銃声に驚き身を伏せます。雄鹿と雌鹿がその様を歌い上げ、その後雄鹿は一頭一頭確認し、皆が無事であることがわかり再び遊び戯れる踊りです。
 雄鹿と雌鹿の哀愁を帯びた唄が特徴で、鹿歌の中で最高のものと数えられる。
鉄砲躍の演舞画像など

土佐躍(とさおどり):極めし者の一人舞台

全ての踊りの型を集大成した構成で、中立一人の曲技です。太鼓・歌・踊りと一人三役をこなす太鼓踊系鹿踊の特徴を最大限に活かす踊りです。特にも脚捌きに注目するものですが、完全習得はかなり困難を極め、この踊りを習得するものは10年20年に一人とも言われています。
 その習得の困難さから、幻の演目とも称されております。
土佐躍の演舞画像など

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